Spectral Recovery(スペクトル上の欠落した情報の回復)
ADV
概要
Spectral Recoveryは帯域が制限された素材に対して本来存在するべき高域の情報を付け加え、音声圧縮によって生じた周 波数スペクトラム上の穴を埋めます。本機能はモノ/ステレオのファイルに対応しています。Spectral RecoveryはSkypeや Zoomなどオーディオの存在しない帯域に対して急峻なカットオフのかかるのVoIP(ボイスオーバーIP)のレコーディングの 修復に特に有効です。
用語説明

Learn(学習)
Learnが有効になっている間、Spectral Recoveryは再生中のオーディオに基づいてプロファイルを作成します。プロファイ ルが作られると、カットオフ周波数とスムージング量がセットされて、失われた情報が自然に再合成されます。
Spectral Patching(スペクトル上の穴埋め)
Spectral Patchingが選択されると欠落部分の周囲をサンプリングし、自動的にスペクトログラム上の穴を埋めます。この コントロールは音としては非常にさり気ないですが、処理後のスペクトログラムは自然な見た目になります。
Amount(処理量)
カットオフ周波数より上にどれだけのエネルギーを付け足すか、またカットオフ周波数よりしたの穴埋めをどの程度行うか をパーセンテージで指定します。
Cutoff(カットオフ周波数)
元素材に収録されているコンテンツの周波数の上限を決定します。Spectral Recoveryはこの周波数より上の情報を合成 し、下の領域に空いた穴を埋めます。
Vowel/Sibilant Balance(母音/歯擦音のバランス)
カットオフ周波数より上に合成された母音と歯擦音(シビラント音)のバランスを調節します。好みに応じて、どの程度シ ビラント音を目立たせるかをプラスまたはマイナスのパーセンテージ値で指定します。
De-ess
De-essモジュールを使うと"S"、“F”、“X”、“SH"や"C"といった耳障りな高域の歯擦音を抑えたり取り除くことが出来ます。
Smoothing(スムージング)
Smoothingはクロスフェードに似ていて、元素材の音と合成された音の境目をスムースにします。
Render(レンダリング)
ウィンドウ右下部のRenderボタンをクリックするとSpectral Recoveryの処理が現在の選択範囲に適用されます。