Wow & Flutter(ワウ、フラッターの除去)
ADV
概要
Wow & Flutterモジュールは録音メディアの記録スピードが一定でないことに起因して起こるオーディオの中のピッチの変 化を自然に修正します。Wow & Flutterは異なる速さのワウに向けて作られている他、オーケストラ録音やテープ録音等で 一定のピッチオフセットが生じているオーディオを修正するためにセンターピッチ(中心となるAの周波数)を特定の値、 例えば440Hzに合わせることが出来ます。また、検出されたワウやフラッターの輪郭を診断のためにスペクトログラム上に 表示させることも出来ます。
Note
選択範囲の帯域にのみ適用する場合、Wow & Flutterは選択範囲のみを使ってピッチの揺らぎを検出します。全帯域に適用 する場合は解析するのに最適な帯域を自動的に検出します。複数の時間範囲を指定した場合一つの時間範囲にまとめられ て、その範囲全体が処理されます。
用語説明

Wow(ワウ)
0〜5Hzの比較的ゆっくりとしたピッチの変化を修正します。

下記の Wow rate(ワウの速さ) を選ぶことが出来ます。
- Fast(速い): 2〜8Hzのワウ向けです。
- Medium(中間): 0.5〜2Hzのワウ向けです。
- Slow(遅い): 0〜0.5Hzのワウ向けです。
このモードが選択された時、Display wow(ワウを表示する) のチェックボックスがモジュールのフッターに現れま す。詳細は後述のDisplay Wow/Display Flutter(ワウ/フラッターを表示する)の章を ご覧下さい。
Flutter(フラッター)
8〜40Hzの、Wowよりも速いピッチ変化に対応します。

このモードが選択された時、Display flutter(フラッターを表示する) のチェックボックスがモジュールのフッター に現れます。詳細は後述のDisplay Wow/Display Flutter(ワウ/フラッターを表示す る)の章をご覧下さい。
Sensitivity(感度)
どの程度積極的にワウ/フラッターを修正するかを決めます。Sensitivityを低めに設定すると、ビブラートのような音楽的 に望ましいピッチ変化への悪影響を回避することが出来ます。
Center Global Pitch(中心となるAのチューニング)
チェックを入れると、特定のピッチを中心にオーディオ全体のピッチを修正します。素材の中には一定のピッチオフセット がある場合がありますが、このコントロールを使うことで修正することが出来ます。同じ行にあるフィールドに望ましいセ ンターピッチ(基準となるAの周波数)を数値入力することが出来ます。デフォルトの値は440Hzになっています。

チェックを外すと、処理は長さや平均的なピッチを保持したまま行われます。
Display Wow/Display Flutter(ワウ/フラッターの表示)
チェックを入れると、検出されたワウやフラッターのピッチの輪郭をオーディオのスペクトログラム上に書き込みます。補 正は全く反映されず、検出されたピッチの変化のみが診断目的で書き込まれます。
Display Wowにチェックを入れてレンダリングされた場合 | Display Flutterにチェックを入れてレンダリングされた場合 |
---|---|
![]() |
![]() |
Note
Wow & FlutterはBatch Processor、Module Chain、Composite Viewで使うことは出来ません。