Loudness(ラウドネス)[ADV]
概要
ラウドネスモジュールは、BS.1770のような特定の音量基準にそぐうよう、信号のゲインを調整します。 レベラーモジュールとは異なり、ラウドネスモジュールではゲインは時間に対して固定されています。 しかしながら、真正ピーク値との合致が必要な場合、信号にはポストリミッターが適用されます。
操作項目
Loudness standard(ラウドネス基準)
音量を算出する為の音量基準を特定し、統合ラウドネスと真正ピークをその基準に合った目標値に設定します。ラウドネス基準に関する詳細は後述のチャートを参照してください。
Integrated loudness(統合ラウドネス)
クリップの統合ラウドネスをLKFS (LUFSと同義)で調節します。
True peak(真正ピーク)
クリップ内で許容される最大真正ピーク値を設定します。
統合ラウドネスと真正ピークレベルの互換性に関する注意点
- 組み合わせによっては統合ラウドネスと真正ピークの値が両立できないことがありますのでご注意ください。
- 例えば、ラウドネスを−10 LKFSに設定しながら真正ピーク値を−20 dBTPに設定することはできません。
- もし設定値が両立できない場合は、処理作業の最終段階で警告が表示されます。
ワークフロー
ラウドネスモジュールの使用手順
- ファイル内で範囲選択を行います。クリップ全体にLoudnessを適用する場合はEdit > Select Allをクリックするか、Edit > Deselect Allを選択します。
- Process > Loudnessをクリックします。
- プリセットを選択するか、Integrated loudness(統合ラウドネス)とTrue peak(真正ピーク)のスライダーを調節します。
- Processをクリックします。
ラウドネス基準
ラウドネス基準 | 統合ラウドネス | 統合許容量 (+/-) | ショートターム | モメンタリー | 真正ピーク | ゲート |
---|---|---|---|---|---|---|
AGCOM 219/09/CSP | -24 | 0.5 | オフ | オフ | -2 | オン |
ARIB TR-B32 | -24 | 2 | オフ | オフ | -1 | オン |
ATSC A/85 | -24 | 2 | オフ | オフ | -2 | オン |
BS.1770-1 | -24 | 2 | オフ | オフ | -2 | オフ |
BS.1770-2 / 3 | -24 | 2 | オフ | オフ | -2 | オン |
EBU R128 | -23 | 0.5 | オフ | オフ | -1 | オン |
OP-59 | -24 | 1 | オフ | オフ | -2 | オン |