De-wind(風除去)[ADV]
概要
風除去モジュールは、比較的穏やかな風がマイクのダイアフラムとコンタクトした際に発生する断続的な低周波数ランブルを除去します。風除去は、強風により発生するマイク信号の歪みを除去するために設計されたわけではありません。
操作項目
- REDUCTION(減退): 風除去の深度とオリジナルの信号の保持の仕方のバランスを決めます。
- CROSSOVER FREQUENCY(クロスオーバー周波数) [Hz]: 風除去処理アルゴリズムの周波数の上限を設定します。
- FUNDAMENTAL RECOVERY(ファンダメンタル回復): 失われた、あるいは風で隠されていた低域の声音ハーモニクスを再生成します。
- ARTIFACT SMOOTHING(人口音スムース処理): FFTベースの処理に特有の“音楽性ノイズ”を除去、あるいは削減します。音楽性ノイズは水中音と表現することもできます。出力音が水中で鳴っているような感じに聞こえる場合は、ここの値を増加させ、スムース処理が行き過ぎ、音がぼんやりとする場合は、ここを減少させてください。
更なる情報
風除去モジュールを使用する状況
風除去モジュールは、バックグラウンドに聞こえるコンスタントな風ノイズではなく、前面に乗った断続的な風の音(例えば、比較的穏やかな風が定期的にマイクのダイアフラムとコンタクトしているレコーディング素材)の除去に最適です。
風除去のアルゴリズムは、録音素材のノイズフロアーを、それが時間の経過と共にどのように変化したかをトラッキングすることで、保持しようとします。具体的に述べると、風除去はマイクのダイアフラムに風によるコンタクトが発生し、それによりノイズフロアーに変化が発生しないかを見ています。風の音がコンスタントにバックグラウンドに乗っていると、風除去はそれを必要な音と判断し、除去しません。
コンスタントな風ノイズを除去するための代替案
バックグラウンドにコンスタントな風ノイズが乗っている場合、以下の方がより良い結果を得られることがあります:
- スペクトラルノイズ除去の使用。
- 風除去処理を複数回適用する。