エキサイター

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概要

OzoneのExciterは最大4バンドでサチュレーションを構成することができます。バンド毎のエキサイターモードにより、音楽に加えるサチュレーションの具合を完全にカスタマイズすることができます。

exciter

バンド毎の操作項目

各バンドには以下の操作項目があります。

Amount(分量)

周波数バンドにかかるハーモニクス励起の度合いを調節します。

Mix(ミックス)

元の信号と処理された信号の配分を調整します。

Modes(モード)

エキサイターにはそれぞれのバンドに複数のモードが搭載されています。これらのモードは、各バンド個別にAmountとMixスライダーの上にあるドロップダウンメニューから選択できます。

各モードにはそれぞれ固有の音的特性があります:

  • ANALOG: アナログモードはトランジスタ型の奇数ハーモニクスをエミュレートした音であり、オーディオに活力を与えます。
  • WARM: ウォームモードは速く衰退する偶数ハーモニクスのみを生成します。
  • RETRO: レトロモードはトランジスタの特性を基にしており、緩やかに衰退する奇数ハーモニクスを生成します。
  • TAPE: テープモードは明るい音色が特徴です。これはアナログテープのサチュレーションで見られる奇数ハーモニクスに起因します。
  • TUBE: チューブモードは、ダイナミックまたはトランジエントのアタックを強調するクリアなトーン的励起が特徴です。
  • TRIODE: 三極真空管モードはリアルなアナログの温かみを再現すべく、真空管回路を正確にモデリングしたモードです。このモードではデュアル三極真空管モードの半分の真空管回路を使用しているため、微妙なオーバードライブが実現します。
  • DUAL TRIODE: デュアル三極真空管モードは真空管回路をフルに使用しており、温かい音色で顕著なオーバードライブを発生させます。

全体的な操作項目

Oversampling(オーバーサンプリング)

このオプションはエキサイターの全帯域に対し有効です。

オーバーサンプリングはより多くの処理パワーを使用することでエキサイターモジュールの品質を向上させるモードであり、適用されるディストーションのサンプルレートを上げることでエイリアスを軽減します。

ここが有効化されると、エキサイターのMix、Amount及びModeの全操作がリンクされます。リンクされた状態で一つのバンドのモードを変更すると、全バンドのモードが変更されます。

リンク後に特定のバンドでAmountまたはMixの操作をすると、他のバンドも同じ分量だけ変化します。

メーター

Post Filter(ポストフィルター)

exciter post filter

ポストフィルターはエキサイターモジュールのウェット(処理済み)出力に作用するハイシェルフフィルターを調整する項目です。これにより、エキサイター処理により発生した高周波数に関する問題を解決することができます。 また、ポストフィルター画面には、全周波数スペクトラムを通じた信号に適用されるサチュレーションのヒストグラムが表示されます。エキサイターにより最も影響を受けている周波数スペクトラムは明るい白で表示され、エキサイターにより影響を受けていない箇所は色付けされません。ヒストグラム表示はポストフィルター適用後に計算されておりますので、ポストフィルターの値を調整すると、ヒストグラムの表示は更新され、エキサイターモジュールの出力で発生しているサチュレーションが表示されます。

Crossover(クロスオーバー)

crossover

エキサイターの周波数スペクトラムアナライザーと、クロスオーバーの操作が表示されます。 Ozoneの標準的なマルチバンドクロスオーバーの操作については、モジュールの標準的な操作項目の章をご覧ください。