サチュレーション
概要
サチュレーションを使用するとボーカルにわずかに温かみを与えたり、歪みを強調することができます。 サチュレー ション・モジュールにはハーモニクスを強調し、ボーカルに独特の持ち味、特色を与える7つの異なるmodes(モー ド)があります。

Controls(操作項目)
コンプレッサー・モジュールには以下の操作項目があります。
Mode(モード)
信号に適用するサチュレーションのタイプを決定します。

以下は、各サチュレーション・モードでの音波特性をまとめた表です。
モード | 特性 |
---|---|
Analog アナログ ![]() |
マイルド、ざらついた歪み音。 奇数次倍音を強調するタイプのトランジスタをエミュレートします。 |
Retro レトロ ![]() |
鋭い、アグレッシブな歪み音。 Based on a row of odd harmonics that are characteristic of transistors. |
Tape テープ ![]() |
クラシック、アナログ・テープのサチュレーション。 奇数次倍音を強調しつつ、トランジスタのタイプのサチュレーションより高調波のスロープを短くします。 |
Tube チューブ ![]() |
豊かな、情熱的な音色。 奇数次倍音と偶数次倍音をミックスしたチューブ・サチュレーションをエミュレートします。 |
Warm ウォーム ![]() |
わずかな、倍音の温かさ。 急勾配スロープの偶数次倍音を生成します。 |
Decimate デシメイト ![]() |
独特な、デジタル・デシメイト。 サンプル・レートを下げてエイリアシング(折り返し雑音)による人工的な歪みを作ります。 |
Distort ディストーション ![]() |
アグレッシブ、濁ったサチュレーション。 |
Amount(処理量)
選択したサチュレーション・モードに適用するドライブの量を決定します。

Post Filter(ポスト・フィルター)
処理された信号に含まれる不要な高周波成分を減らします。

ポスト・フィルターについてのメモ
- サチュレーション・モジュールのハイシェルフ・フィルターはこのモジュールのウェット(処理された)出力にのみ 適用されます。
- フィルターの操作点をクリックして上下にドラッグするとゲインを調整します。
- フィルターの操作点をクリックして左右にドラッグすると周波数を調整します。
Global Module Controls(グローバル・モジュール・コントロール)
モジュール・チェーンにはBypass(バイパス)、Solo(ソロ)、 Remove(削除)、Reorder(並べ替え)、Wet/Dry Mix (ウェット/ドライ)といった各モジュール共通の操作項目があります。

グローバル・コントロールのチャプター
Nectar 3のモジュール・チェーンとその他のグローバル・コントロールの詳細は、Global Controls(グローバル・コント ロール)のチャプターをご覧ください。
Meters(メーター)
サチュレーション・モジュールには2つのスペクトラム・アナライザーと処理による効果を監視する倍音のハイライト・ ディスプレイがあります。
Spectrum Analyzer(スペクトル・アナライザー)
周波数スペクトル上の信号の振幅(レベル)をリアルタイムで表示します。モジュール・パネルの左側にある縦軸の目盛は 信号の振幅をデシベル(dB)で示します。モジュール・パネルの下端にある横軸の目盛は周波数をヘルツ(Hz)で示しま す。

サチュレーション・モジュールには2つのスペクトル・アナライザーが表示されます。入力はサチュレーション・モジュー ル内に枠のない暗い灰色で、出力はサチュレーション・モジュール内に、白枠に明るい灰色で表示されます。

Harmonic Highlights(倍音ハイライト)
オーディオ再生時、サチュレーション・モジュールによって生成され追加された倍音成分は黄色く塗りつぶされて表示され ます。
