リバーブ
概要
リバーブを使用すると新たに空間感覚や特性をボーカルに追加できます。 Nectar 3のリバーブ・モジュールは伝統的 なハードウェア・リバーブのEMT 140STをモデルに、さらに新しくプリディレイとステレオ幅の設定を追加しました。

Controls(操作項目)
リバーブ・モジュールのコントロール・パネルにはリバーブのタイミング、ステレオ幅、特性をカスタマイズするパラメー タがあります。

Pre-Delay(プリディレイ)
処理された出力信号(ウェット)にディレイ処理を行う時間を設定します。

Pre-Delay(プリディレイ)は0ms(ミリセカンド)から200ms(ミリセカンド)まで操作できます。
メモ
モデルとなったEMT 140STにはプリディレイがありませんでしたが、Nectarのリバーブ・モジュールにはさらにプレート・ リバーブのサウンドをコントロールするために追加されています。プリディレイは明瞭さを上げ、ウェットとドライのボー カル信号を分離するのに役立ちます。
Decay(ディケイ)
反射が消散する時間を設定します。

Decay(ディケイ)は1.00s(秒)から5.00s(秒)の間で操作できます。
メモ
リバーブ・モジュールのディケイの時間はあらゆる周波数ですべて一定にはなりません。
Width(ステレオ幅)
リバーブの出力に適用するステレオ幅を設定します。

ステレオ幅は0%(ステレオ化なし)から100%の間で設定できます。
Saturation(サチュレーション)
ウェット(処理された)信号に与える微細な高調波のディストーション処理量を設定します

サチュレーションは0%(処理なし)から100%の間で操作できます。
Post Filter(ポスト・フィルター)
リバーブ・モジュールには3つのカスタマイズ可能なポスト・フィルターがあります。ハイパス、ローパス・フィルターに よりウェット(処理された)信号に含まれるランブル(鈍い振動ノイズ)の低音域や、耳障りな高音域といった不要な周波 数成分を抑制できます。ベル・フィルターで創造的、実用的なブーストまたはカットを、ウェット(処理後)信号に行うこ とができます。

ポスト・フィルター
- リバーブ・モジュールのフィルターはウェット(処理された)出力信号にのみ適用されます。
- 周波数の調整:フィルターの操作点をクリックして左右にドラッグすると周波数を調整します。
- ゲインの調整:フィルターの操作点をクリックして上下にドラッグするとゲインを調整します。
- リバーブ・モジュール・パネル右側の縦軸目盛はベル・フィルターのゲインを表しています。
- Q(帯域幅)の調整:フィルターの操作点を選択してハンドルを操作点に近づけるようドラッグするとQを狭め、操作 点から遠ざけるようドラッグするとQを広げます。
メモ:ゲインとQの調整が行えるのはベル・フィルターのみです。ハイパス、ローパス・フィルターの傾きは固定さ れています。
Global Module Controls(グローバル・モジュール・コントロール)
モジュール・チェーンにはBypass(バイパス)、Solo(ソロ)、 Remove(削除)、Reorder(並べ替え)、Wet/Dry Mix (ウェット/ドライ)といった各モジュール共通の操作項目があります。

グローバル・コントロールのチャプター
さらにNectar 3のモジュール・チェーンとその他のグローバル・コントロールを知るには、 Global Controls(グローバル・コントロール) のチャプターをご覧ください。
Meters(メーター)
リバーブ・モジュールには処理による効果を監視する2つのスペクトル・アナライザーがあります。
Spectrum Analyzer(スペクトル・アナライザー)
周波数スペクトル上の信号の振幅(レベル、dBで表記)をリアルタイムで表示します。モジュール・パネルの左側にある縦 軸の目盛は信号の振幅をデシベル(dB)で示しています。モジュール・パネルの右端にある縦軸の目盛はポスト・フィル ターの操作点のゲイン(dB)を示しています。

リバーブ・モジュールには2つのスペクトル・アナライザーが表示されます。入力はリバーブ・モジュール内に暗い灰色 で、出力はリバーブ・モジュール内に、明るい灰色で表示されます。
