Neutron Elementsの概要
概要
Neutron Elementsは、最新の技術革新、そして分析機能及びメーター機能と、賞に輝いたオーディオ処理機能の搭載された、パワフルなミックス用プラグインです。
トラックアシスタントや感覚的なEQ及びコンプレッサー(ゲイン/パン後の最も不可欠なツール)といったパワフルな新機能を搭載したNeutron Elementsは、理想的な作業開始ポイントを提供するほか、巧みでクリエイティブな操作性によりミックス上の判断を下す手助けをします。
- Neutronには4種類あります:
- Neutrinoは無償で提供される機能限定版のNeutronです。
- Neutron Elementsはモジュール4基とトラックアシスタントを搭載した基幹的なチャンネルストリップです。
- Neutronはモジュール5基、プロセッサー7基、トラックアシスタント、そして革新的な(誇張ではないことをお約束します!)マスキングメーターを搭載したパワフルなチャンネルストリップです。
- Neutron AdvancedはNeutronの全機能に加え、4基の専用プラグイン(EQ、コンプレッサー、エキサイター及びトランジエント成形)とサラウンドサウンドのサポートが備わっています。
もしNeutron Elementsの使用経験により、更なるパワーの獲得や音加工の可能性を広げたいとお思いになった場合は、 上位バージョンのトライアル版をお試し頂くことをお勧めします。
設計哲学
アイソトピアンとは、献身的かつ情熱的なミュージシャン、プロデューサー及びパフォーマーから成る集団です。Neutron Elementsを開発する上で原動力となったのは、録音されたオーディオに対し、最も正当に評価されていないながら、間違いなく最も重要な芸術形式であるミックス技術への我々の情熱です。
我々の多くは、プロジェクトスタジオや、iZotope本社内のリスニングルームで、数え切れないほどの日々を費やし、モノからサラウンドまで、そして様々な形態の音楽からポストプロダクションに至るまで、多種多様なオーディオのミックスに明け暮れました。我々は誰も神業的な超越したオーディオミキシング力を持っていませんので(ネタバレ注意:そんなもの誰一人として持っていませんので、修練、修練、そして修練あるのみです*)、洗練され均整の取れたミックスの追究を楽しみました。
アナログ/ビンテージ及びデジタル処理の豊かさを兼ね備えていますが、Neutron Elementsは前時代的なミックスツールのノスタルジックな焼き直しを狙ったわけではなく、それらに敬意を払いつつ、ミキシング技術の追究を第一義としました。Neutron Elementsは、より良いミックスの実現へ向け欠くことのできない洗練、機敏、そして均整をもたらします。 Neutron Elementsは、ミックスのプロセスにおける楽しみと実用性の両方を促進させるツールを提供します。設計哲学としては、後述するマスキングメーターのような分かり易い例もありますが、その背景にある機能は、それだけに留まりませんので、ここに幾つかハイライトを記します:
- EQ分析機能は、信号を分析し、然るべきポイント(ファンダメンタル、共鳴箇所、歯擦音、ビルドアップなど)に操作点を配置しますので、信号内で問題のある箇所を迅速に特定し、減法EQ処理を行う際に非常に便利です。
- トラック内の共鳴や耳障りな箇所を滑らかにするNeutrinoのスペクトラル成形アルゴリズムが、ミックス内の広範な使用により、繊細な効果を発揮します。
- 信号の流れにある、ドライ/ウェットのミックス用パラメーターが、各モジュールを並行処理のパワフルな一団に変化させますので、きつ目に処理を行ったとしても、未処理のドライ信号の完璧な分量をブレンドさせることができます。これは、コンプレッサーよりも並行処理の頻度が低いEQやトランジエント・シェイパーに便利な機能です。
より良い音のするミックスへの探求へ向け、Neutronを楽しく * 使用して頂けたらと願っております。 ( * そして更なる修練)
シグナルフロー
大きく3つのエリアが存在します:
- メニューバーには、Track Assistant(トラックアシスタント)、Preset Browser(プリセットブラウザ)、そしてその他の機能が配置されています。
- I/Oパネルには、Zero Latency(ゼロレーテンシー)やBypass(バイパス)といったグローバルな機能が配置されています。
- I/Oパネル左、そしてメニューバー下にあるモジュール画面には、操作するモジュールに特化した全てのパラメーターが表示されます。
Neutron Elementsのチャンネルストリップのシグナルフローは以下の通りです。入力及び出力ゲインを除く全ての処理は、CPUやレーテンシーを軽減させるため(OptionsメニューのGeneralにてTrue Bypassモードが有効になっていれば)、バイパスすることができます。
- 入力ゲイン
- モジュール1
- モジュール2
- モジュール3
- モジュール4
- Neutrinoスペクトラル成形
- 出力ゲイン
モジュール4基は、ドラッグして順列を組み替えることができます。EQは最初、あるいはチェーンの序盤に配列されることが多いですが、オールマイティーなシグナルフローは存在しません。トラックアシスタントを使用すると、オーディオに対し、その都度最適なシグナルフローが変わることが、それを物語っています。Neutron Elementsには数百のプリセットがありますが、それらのシグナルフローもそれぞれに特有のものとなっております。 何をおいても、良い音がするのであれば、大体においてそのシグナルフローは良いと言えます。