全般的な操作項目

言語:

プリセットマネージャーを使用する

Neutron Elements presets

Neutron Elementsには数多くのプリセットが内蔵されており、あらゆる音楽、そしてポスプロの一般的かつクリエイティブなシナリオに対応した設定を網羅しています。Preset Manageボタン、または“Presets”と書かれた部分をクリックすると、プリセットマネージャー画面が表示されます。リスト内のプリセットをクリックすると、Neutronプラグイン内の関係する全てのパラメーターが、然るべき状態に設定されます。

Working Settings(前回使用時の設定)

プリセットを使用せず、最後に使用した状態を適用したい場合は、“Working Settings”を選択してください。

Default(デフォルト)

“Default”を選択すると、全パラメーターがNeutron Elements起動時のデフォルト状態に戻ります。

プリセット情報

プリセットマネージャー内のプリセットのリスト下方には、選択されたプリセットのパラメーター設定に関連した文字情報が表示されます。 プリセットを選択し、プラグインのパラメーターを変更すると、プリセットマネージャーのプリセット名にはアスタリスクが付け加えられます。これは、元々選択したプリセットが最後に保存された状態と現在の状態が異なることを意味します。プリセットマネージャーのプリセット名を再度クリックすると、最後に保存された状態に戻ります。

プリセットの追加と削除

プリセットマネージャーでは、新規プリセットの作成、新規フォルダの作成、そしてプリセットの削除を行うことができます。

  • 新規プリセットの作成方法:
    • Neutron Elementsにて、パラメーターをプリセットとして保存したい状態に設定し、プリセットマネージャーを開きます。プリセットマネージャーにて“Working Settings”をクリックすると、プラグインの設定状況を再確認することができます。
    • プリセットマネージャーにて“New Preset”ボタンをクリックしてください。保存する新規プリセットの名称を入力するよう促されます。これにより“Working Settings”で保存されたパラメーターの状態が新規プリセットとして、全てのNeutron Elementsのプリセットと同じ場所に保存されます(プリセット保存場所は後述)。
    • サブフォルダにある場合、あるいはプリセットマネージャーでサブフォルダを選択している場合、新規プリセットは、プリセットのディレクトリの第1階層ではなく、そのサブフォルダ内に保存されます。作成されたプリセットは、他のプリセットと同じように作業の中で使用することができます。特記事項がある場合は、“Click here to comment”と書かれた箇所をクリックして、情報を入力してください。
    • 更に管理し易くするため、プリセットマネージャーでは、プリセットの保存場所として新たにフォルダを作成することができます。新規フォルダはプリセットマネージャーにて“New Folder”をクリックすると作成できます。その際、フォルダ名を入力するよう促されます。フォルダ間のプリセット、あるいはフォルダの移動は、単純にマウスによるドラッグ&ドロップで行うことができます。

プリセットマネージャー内のアイテムの名称を変更する際は、プリセット名、またはフォルダ名をダブルクリックして名称を入力してください。

プリセットマネージャー内のアイテムを削除する場合は、該当するアイテムを選択した上で、“Delete”ボタンをクリックします。その後、決定を確定するかどうかを問うダイアログボックスが表示されます。

プリセット保存場所

Neutron Elementsで使用されるプリセットはディスク内の以下の場所に保存されます:

  • Windows: C:\ユーザ<実際のユーザ名>\書類\iZotope\Neutron Elements
  • Mac: /ユーザ/<実際のユーザ名>/書類/iZotope/Neutron Elements/

上記フォルダには、インストール時に格納されたプリセットと、プリセットマネージャーで作成したカスタムのプリセットの全てが保存されます。プリセットフォルダを削除し、その上でNeutron Elementsを再インストールすると工場出荷状態に戻すことができます。

プリセットの分配

これらプリセットは全てハードドライブ内に.xmlファイルとして保存されますので、組織全体や施設内で配布し、共用することができます。

オプションメニュー

General(全般)

Enable Tooltips(機能のヒントを有効化)

機能のヒントが表示されるのが鬱陶しい場合は、ここをオフにし、有益な場合はオンにします。

Auto Gain(自動ゲイン)

Neutron Elementsがオンになっていると、マルチバンドダイナミクスやイコライザーといった多くのモジュールは、ミックスにおける全体、あるいは知覚できるラウドネスに影響を与えることがあります。これにより、“Neutron Elementsがオン”の状態と、“Neutron Elementsがバイパス”されている状態の比較が難しくなります。

“Automatically Match Effective Gain When Bypassed(バイパス時に有効ゲインを自動調整)”機能がこの問題を解消します。Neutron Elementsは全てのモジュールが有効になっている際に追加されるゲインを検出し、Neutron Elementsがバイパスモードになった際に、検知されたゲイン量を自動的に付け足します。Neutron Elements、あるいは個別のモジュールをバイパスした際、自動的にゲイン調整が行われますので、Neutron Elementsのオン/オフの聴き比べをする場合などのレベルは同一となります。

このゲイン処理はNeutron Elementsがバイパスされた際にのみ適用されますので、実際にNeutron Elementsがバイパスされると、この機能は作用します(True Bypassが有効の場合は、この機能は作動しません)。

True Bypass(真正バイパス)

このボックスをクリックすると、Neutron Elementsはバイパスされたモジュールのレーテンシーを解放します。これにより、オーディオの推移のため、クリックが発生することがありますが、不必要な遅延補正やCPU使用を防止することができます。

Enable Analytics(分析情報送信有効化)

このボックスをクリックすると、Neutron Elementsが定期的にプラグインの使用パターンをiZotopeのサーバーへ送信します。この情報は完全に匿名の状態であり、Neutron Elementsの使用状況を把握し、将来的に最高のアップデートを提供する目的で使用されます。

Updates(アップデート)

Neutron ElementsはiZotopeからのアップデート情報を定期的に取得することができます。Check Nowを選択すると、その場でアップデートの有無を確認することができますが、自動チェックの周期を設定することもできます。

  • オプションは次の通りです:
    • Never(しない)
    • Daily(毎日)
    • Weekly(毎週)
    • Monthly(毎月)

Authorization(オーソリゼーション)

ここでNeutron Elementsのオーソライズとデオーソライズを行います。“Authorize”をクリックすると、後述のオーソリゼーション画面が表示されます。“Remove Authorization”をクリックすると、オーソライズが解除されますので、別のコンピューターでNeutron Elementsをオーソライズすることができるようになります。これはローカルのオーソリゼーションに固有のものであり、iLokオーソライズには影響を及ぼしません。

“More information…”をクリックすると、iZotopeウェブサイトのオーソライズ関連の情報ページへリンクされます。

Metering(メーター機能)

Meter Type(メーターの種類)

ここでNeutron ElementsのメーターをPeak+RMSコンボメーターか、Peak+Short-termラウドネスコンボメーターの何れかに設定します。

Peak+RMS統合メーターでは平均レベル(RMS)が低く明るいバーで、ピークレベルが高く暗いバーで表示されます。バーの上には、直近のピーク値、あるいはピークホールドが上下する線で表示されます。

ショートタームラウドネスは元々ポストプロダクションのオーディオで使用されていた計測レベルですが、RMSよりも知覚的に正確な測定であるため、現在では音楽制作でも広く使用されております。これは、3秒間隔でラウドネスを算出する方法であり、オーディオの直接的な傾向をモニターする際に便利な計測方法です。

Detect True Peaks(真正ピーク検知)

デフォルトでは、入出力メーターはデジタル領域で発生したクリップのみを示します。デジタルからアナログへの変換の結果としての信号の状態を正確に計測する場合は、“Detect True Peaks”を選択してください。

Spectrum Type(スペクトラムの種類)

ここではスペクトラムを以下の4種類の何れかに設定します:

  • Linear: 計算されたスペクトラムの点を繋いだ連続的な線。
  • 13 Octave: スペクトラムを1/3オクターブ幅で区切った帯域の連続。スペクトラムは別々の帯域に分離されますが、このプションでは低周波数帯で素晴らしい解像度を提供します。
  • Critical: スペクトラムを人間の聴覚に応じて区切った帯域の連続。各帯域は、“類似している”と人間が感じる音に分離されます。
  • Full Octave: スペクトラムを1オクターブ幅で区切った帯域の連続。

Average Time(平均時間)

これは、この設定に応じてスペクトラムを平均化する機能です。速い平均時間はミックスの全体的な音のバランスを視認するのに適しており、短い平均時間はよりリアルタイムに近いレベルを表示します。

Show Peak Hold(ピークホールドを表示)

ここで、EQの後ろ側にあるピークホールドの表示と非表示を切り替えます。これはレベルメーターとは異なります。

Peak Hold Time(ピークホールド時間)

ピークホールド時間では、ピークが検知された後、どれくらいその表示を持続させるかを定義します。

  • 選択肢は以下の通りです:
    • 5 ms
    • 250 ms
    • 500 ms
    • 1,000 ms
    • 5,000 ms
    • Infinite(無限)

Social(ソーシャルメディア)

ここからiZotopeのソーシャルメディアネットワークや、有益な情報を掲載した幾つかのオンラインエリアへアクセスすることができます。

Equalizer(イコライザー)

Show Spectrum(スペクトラムを表示)

ここチェックすると、イコライザー曲線の下にリアルタイムのスペクトラムアナライザーの信号が表示されます。これはミックスの周波数バランスや、イコライザーを適用した際に起こる変化を視認する上で非常に便利です。

Show Musical Units(音楽ユニットを表示)

ここがチェックされていると、周波数のラベリングに、従来のヘルツ表示に加え、音楽ノート(A4など)が表示されます。

Spectrum Frequency Scale(スペクトラム周波数尺度)

EQ周波数スペクトラムの尺度を調整します。

Alt-Solo Q(ALTソロのQ)

Altキーを押しながら左クッリックで特定の帯域をソロにしてマウスでスイープするALTソロ機能の帯域(Q)を設定します。

Undo History(取り消し履歴)

Neutron Elements image 10

取り消し履歴画面は、Neutron Elementsの設定を比較する上で、比類ないパワフルな機能です。履歴リストには、プラグインのトップのメニューバーより“History”ボタンをクリックしてアクセスします。設定項目を動かすと、その度毎に履歴リストにその動きが補足されて表示されます。 前の設定と聴き比べたい場合は、単に試聴したい時点をリストから見つけてクリックします。取り消された変更は明るい色で表示されます。

Clear button(クリアーボタン)

“Clear”ボタンをクリックすると、履歴を消去します。

Close button(閉じる)

“Close”をクリックすると、履歴画面を閉じます。処理は、最後に選択した地点から再開されますので、履歴リストの前のポイントを選択し、その地点から設定を構築し直すことも可能です。

ABC及びDボタン

履歴リストでは、過去の地点をABC及びDの最大4つのボタンに割り当てることができます。これは、異なる設定の聴き比べをする際に便利で。やり方は以下の通りです:

  • キャプチャしたい地点を選択します。
  • ABC及びDボタン下部の“Set”ボタンをクリックします。
  • 設定を割り当てたボタンをクリックすると、その時の設定がリコールされます。