Talkbox(トークボックス)
概要
Talkboxは、ハードウェアのトークボックス・エフェクトをエミュレートしたモジュールです。このエフェクトは、ピー ター・フランプトン(Peter Frampton)、ザ・フー(The Who)、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)をはじめと するアーティスト達によって世に広まりました。トークボックス・エフェクトは、楽器(例えばギター)のアウトプットを チューブを通して演奏者の口へ送り、声の特性を用いて楽器の音を加工します。つまり口、舌、唇の動きで、楽器の音に フィルターをかけたり変調させたりすることで、あたかも楽器が喋っているようなエフェクトサウンドが得られるのです。 VocalSynthのTalkboxには勿論チューブは付いていませんが、独自のフォルマント・シフティングをフィーチャーした、オ リジナルのトークボックスに引けを取らないモジュールです。
コントロール(各部名称と機能)
ENABLE(エネイブル:オン/オフ スイッチ)
Talkboxモジュールを有効、または無効にします。
DRIVE(ドライヴ)
Talkboxの入力ゲインを上げることができます。値を高くするほど、入力信号に強い歪みがかかります。 Driveを適度に上 げて倍音を付加してあげることで、ボーカルに周波数成分が足されて明瞭度が強化されます。
SPEAKER(スピーカー)
トークボックスの独特なサウンドを入力信号に適応させる量を調節します。これは、トークボックス・ペダル(ハードウェ ア)の中にあるスピーカーのコンプレッション・ドライバーをシミュレートしたものです。
FORMANT(フォルマント)
入力信号に適用されるフォルマント・シフト(声質の変化)の量を調節します。Talkboxのアルゴリズムには、入力された ボーカルからフォルマント情報を抽出する機能があります。
ガラガラした低音で喉から音が出ているようなトークボックスは、人の声によってサウンドが変わってきます。ですので、 もしご使用のボーカルトラックで上手くいかないときには、このパラメーターでいろいろと実験してみてください。
MODE(モード)
モジュレーター(音声)とキャリア(楽器)にある高周波数の反応を変化させます。以下の3種類のモードから選択が可能 です。
- **DARK(ダーク):**ダークで低音の効いたサウンドです。
- CLASSIC(クラシック): クラシックなトークボックスの音に最も近いデフォルト・モードです。
- BRIGHT(ブライト): 切れ味や歯切れを極限まで良くするハイエンドなモードです。
LVL(レベル)
Talkbox のアウトプット・レベルを調節します。
SYNTH PRESET SELECTOR(シンセ・プリセット・セレクター)
現在選択中のシンセ・プリセットを表示し、アドバンスト・ビューを開くことなくプリセットの変更ができます。プリセッ ト名のディスプレイをクリックすると、プリセットリストが開きます。また、左右の三角矢印ボタンで、即座に別のプリ セットを読み込むことが可能です。アドバンスト・ビューでは、シンセのパラメーターを変更したり、新しいプリセットを 保存できます。
アドバンスト・ビュー・ボタン
Talkboxモジュールのメインパネル下部にあるミキサー・ボタンをクリックすると、アドバンスト・ビューが開きます。
アドバンスト・ビュー
The Talkbox Advanced View includes:
- SYNTH(シンセ): シンセ・パラメーターのカスタマイズ&プリセットの保存。
- MIX(ミックス): アウトプットのFILTERとPANの調節。
アドバンスト・ビュー: Synth(シンセ)
Auto Mode(オート・モード)、またはMIDI Mode(MIDIモード) でVocalSynthを使用している時は、 オシレーターとモジュレーションの設定をコ ントロールして、Talkboxのシンセ・エンジンを通して再生される音(演奏されるノート)を変化させることができます。
Sidechain Mode (サイドチェイン・モード)ではシンセ・コントロールが無効になります。
Sidechain Modeが選択されている時は、モジュールのシンセ・エンジンの 代わりに、サイドチェインのインプット信号がキャリア信号となります。したがって、Sidechain Modeの時は全てのモ ジュールでシンセ・パラメーターの使用ができなくます。
SYNTH PRESETS(シンセ・プリセット)
アドバンスト・ビュー内のシンセ・パラメーターを含むモジュールは、シンセ・プリセットとして保存と再読み込みが可能 です。
- VocalSynthを開いた時にはデフォルトのシンセ・プリセットが読み込まれます。各モジュールでは異なるシンセ・プリ セットがデフォルトで読み込まれます。シンセ・プリセット・メニューから “Init"を選択するとシンセの設定はデフォ ルト値に戻ります。
- アドバンスト・ビューでシンセ・セクションのノブをダブルクリックすると、“Init"プリセット値ではなく、初期設定値 にセットされます。
プリセットの読み込み
ドロップダウンメニューからプリセットを選択して、保存されているシンセ・パラメーター値を読み込みます。
メモ
モジュールのメインパネルにある、左右の矢印ボタンをクリックすることで、アドバンスト・ビューを開くことなく、即座 にシンセ・プリセットを変更できます。
プリセットの保存
プリセット・メニューの隣にあるフロッピーディスク・ボタンをクリックして、新しいシンセ・プリセットを保存します。 プリセット名を入力し、Enter/Returnキーでプリセットの保存を完了します。
OSC 1
| 名称 | 説明 |
|---|---|
| ENABLE | Osc 1のオン/オフ |
| WAVEFORM | 波形の選択 |
| GAIN | Osc 1のレベル調節 |
| PITCH: 粗調整e | Osc 1 を半音単位でチューニング |
| PITCH: 微調整 | Osc 1 を1/100半音単位でチューニング |
| PITCH: MOD | Osc 1のピッチに適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
| SHAPE | 波形に適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
| SHAPE: MOD | 波形に適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
以下の表はそれぞれ波形がモジュレーションによってどのように動作するかをまとめたものです。
| 波形 | モジュレーションの動作 |
|---|---|
| SAW | ノコギリ波のパルス幅を変更 |
| SQUARE | 矩形派のパルス幅を変更 |
| SYNC SAW | 2つのシンクロさせたノコギリ波をシミュレート。SHAPEを調節することで2つのノコギリ波のピッチレシオを変更。 |
| TRIANGLE | 三角波をノコギリ波に変形 |
| SAWS | 7つのノコギリ波をシミュレート。SHAPEを調節することでデチューンさせる量を変更。 |
OSC 2
| 名称 | 説明 |
|---|---|
| ENABLE | Osc 2のオン/オフ |
| WAVEFORM | 波形の選択 |
| GAIN | Osc 2のレベル調節. |
| PITCH: 粗調整 | Osc 2 を半音単位でチューニング |
| PITCH: 微調整 | Osc 2 を1/100半音単位でチューニング |
| PITCH: MOD | Osc 2のピッチに適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
| SHAPE | 波形に適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
| SHAPE: MOD | 波形に適用されるLFOモジュレーションの量を調節 |
以下の表はそれぞれ波形がモジュレーションによってどのように動作するかをまとめたものです。
| 波形 | モジュレーションの動作 |
|---|---|
| SAW | ノコギリ波のパルス幅を変更 |
| SQUARE | 矩形派のパルス幅を変更 |
| SYNC SAW | 2つのシンクロさせたノコギリ波をシミュレート。SHAPEを調節することで2つのノコギリ波のピッチレシオを変更。 |
| TRIANGLE | 三角波をノコギリ波に変形 |
| SAWS | 7つのノコギリ波をシミュレート。SHAPEを調節することでデチューンさせる量を変更。 |
NOISE(ノイズ)
| 名称 | 説明 |
|---|---|
| ENABLE | ノイズ・オシレーターのオン/オフ |
| GAIN | ノイズ・オシレーターのレベル調節 |
| LFO/PITCH | モジュレーション・ソースの切り替え |
| CRUSH | ノイズ・オシレーターに適用されるエイリアシング・ディストーション(折り返し歪み)の量を調節。最大値の時、ノイズ・オシレーターはホワイトノイズを発信。 |
| MOD | CRUSHパラメーターに適用されるモジュレーションの量を調節。モジュレーション・ソースは、LFO/PITCHセレクターで決定。このMODパラメーターでは双方向のモジュレーションが可能。 |
LFO MOD SOURCE(LFO モジュレーション・ソース)
これらのパラメーターで、LFOモジュレーション・ソースの波形と速度を調節します。SYNTHセクションにある全てのMODノ ブ(LFOとPITCHの切り替えが可能なCRUSH/MODコントロールは除く)は、このLFOをモジュレーション・ソースとして使用しま す。
| 名称 | 説明 |
|---|---|
| SHAPE | LFO波形の選択 |
| RATE | LFOの速度調節 |
アドバンスト・ビュー : Mix(ミックス)
アウトプット信号のPANとFILTERの調節をします。
PAN(パン)
アウトプット信号のステレオ・パンの調節をします。
FILTER(フィルター)
アウトプット信号に適応されるハイパス/ローパス・フィルターの調節をします。操作点をクリック&ドラッグしてフィル ターの中心周波数を調節します。2つの操作点の下をクリック&ドラッグすることで、両方の操作点を同時に移動させるこ ともできます。