はじめに
Neoverb: 聴くリバーブ
リバーブはあらゆる音楽において非常に大切な役割を担っています。元々の目的は、スタジオのドライな環境で録音された 音に広がりや響きを与えることでしたが、時代の移り変わりとともにリバーブは実際の空間の響きの再現にとらわれない使 い方をされるようになりました。
Neoverbはリバーブをかける際に新しいアプローチを取り、主に5つの点で優れています。
- 複数のリバーブを混ぜ合わせて独特の響きを生み出すことが出来ます。 3つの異なるリバーブエンジンの間でモー フィングを行うことで、単一エンジンのリバーブよりも特徴的かつリアルなサウンドを柔軟に作り出すことが出来ます。
- 複雑な操作は要りません。 従来のリバーブには多くのパラメーターがあり、編集が複雑になっていました。Reverb Assistantは、それらのコントロールを音楽的な単語、パラメータ名に翻訳、分解してくれるので、ワークフローを妨げ ることなく1分以内に適切なリバーブサウンドを設定することができます。
- 隅々まで弄れます。 Reverb Assistantで簡単にリバーブを作れるようになりましたが、詳細なパラメータを全て表 示してクリエイティブなサウンドデザインを行うことも出来ます。
- ミックスを濁らせません。 ミキシングでリバーブを扱うのは非常に難しいものですが、Auto CutとUnmasking機能を 使えばリバーブがミックスを濁すことはありません。
- 最高音質です。 NeoverbはExponential Audioの有名なリバーブエンジンを搭載しています。クラシックなスタジオ の名機にインスパイアされたExponential Audioのリバーブは、その高品質なアルゴリズムとリアルな響きで愛されてき ました。
iZotopeでは自分たち自身が使いたいと思う製品をデザインしていることは周知の事実です。Neoverbは既に私たちの多くの お気に入りのリバーブになっていますが、あなたの音楽でも使ってもらえたら光栄です。
Neoverbの概要
Neoverbは他に類を見ない使いやすさですが、非常に細かく作り込むことも出来るので独自のサウンドを追い込むことが出 来ます。以下の要素を用いてリバーブをデザインして下さい。
- 革新的なBlend Pad インターフェースにより、3つの異なるリバーブエンジンを混ぜ合わせて響きを作ることが出来 ます。1つ目のリバーブエンジンは初期反射を、2つ目はルーム、中型のエコーチェンバー、プレートを、3つ目は大型の エコーチェンバーまたはホールの響きを加えることが出来ます。
- より細かい設定をする際はAdvanced パネルを開くとDecay Time、Size、Damping、Diffusion等の17個の設定項目が 現れます。
- Pre EQ セクションではAuto cutで入力信号のレゾナンスを自動的に検出し抑えることでクリアな響きを実現するこ とが出来ますし、ユーザー自身でEQを調節することも出来ます。
- Reverb EQ のUnmask機能ではリバーブの特定の帯域が盛り上がってしまうのを自動的にカットし、その帯域が他の楽 器と干渉するのを防ぐことが出来ます。ドライ音とウェット音を比較するだけでなく、同じセッションでインサートされ ているNeutronやOzone等の出力とNeoverbの出力を比較することも出来ます。
- Smoothing で入力のトランジェントをなだらかにすることで、リバーブの響きをスムースで不自然な盛り上がりの無 いものにすることが出来ます。
- Mod セクションではX-Y座標でリバーブのパラメータを時間変化させることでリバーブに変化、動きを加えることが 出来ます。
- いくつかのパラメーターはホストDAWとテンポ同期 させることが出来、リズムに合わせたリバーブを作ることが出来 ます。
Shortcuts
Alt+Clickによって殆どのパラメーターをデフォルトの状態に戻すことが出来ます。また、多くのコントロールやラベルの 上でダブルクリックするとテキストフィールドが現れて数値入力出来ます。
Neoverb 1.2.0