オプション

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概要

Ozoneには統合的なユーザ設定セクションが用意されており、用途に応じて様々に設定を構成することができます。

全般オプション項目

  • ENABLE METERS(メーター有効化): 各モジュールにはそれぞれメーターに関するオプションがありますが、この機能を使用すると、迅速に一括してメーターのオン/オフを操作することができます。
  • SHOW TOOLTIPS(操作説明の表示): ここが有効の場合、マウスのカーソル/ポインターを操作項目に置いた際にその機能の操作説明が表示されます
  • FRAME RATE LIMITER(フレームレートリミッター): Ozoneがメーター表示を行う際に使用する速度(毎秒フレーム数)を設定します。殆どの場合、デフォルト設定でスムースなメーター表示が為されますが、オーディオの処理時間に応じて適切な速度を設定することができます。コンピュータハードウェアが許容するようであれば、フレームレートを増やすことにより、スムースなアニメーションが実現します。他方で、Ozoneを遅いコンピュータで使用する場合、またはグラフィックにパフォーマンス上の問題が発生している場合は、FPS値を下げることによりOzoneによるCPUへの負担を軽減することができます。
  • DIM CONTROLS WHEN BYPASSED(バイパス時は操作項目の輝度を下げる): このオプションが有効の場合、全ての操作項目はバイパス時に暗く表示されます。これによりバイバスされているモジュールの見分けが一目瞭然となり、誤操作の防止に繋がります。
  • MODULE PRESET MANAGER CHANGES WITH MODULE SELECTION(モジュール選択に応じてモジュールのプリセットマネージャを変更): このオプションが有効の場合、必ず選択されているモジュールのモジュールプリセットマネージャが表示されます。ここが無効の場合、別のモジュールをクリックしても、モジュールプリセットマネージャは切り替わりません。
  • ENABLE ANALYTICS(分析機能有効化): ここを有効にすると、Ozineがアプリケーションの使用パターンをiZotopeのサーバーへ送信します。これは完全に匿名機能であり、将来的に最高のアップデートを提供すべく、利用習性の理解のみを目的とした機能です。
  • HISTORY DEPTH(履歴深度): ここでは取り消し履歴の回数を設定し、履歴ログファイルのサイズを操作します。
  • KEYBOARD SUPPORT(キーボードサポート): 以下のプションから選択可能です:
    • Full (フルキーボードサポート)
    • Minimal (TAB、矢印及びENTERキーのみ)
    • None (キーボードショートカットの無効化)
    • 全てのキーボードショートカットを使用するには、キーボードサポートのオプションは“full”が選択されている必要があります。

AUTH & UPDATES(オーソリゼーションとアップデート)

  • CHECK FOR UPDATES(アップデートの確認): ここではOzone 8が自動的にアップデート確認を行う頻度を設定します。 以下より選択してください:
    • Daily(毎日)
    • Weekly(毎週)
    • Monthly (毎月)
    • Never(しない)
  • CHECK NOW(今すぐ確認): 使用中のOzoneが最新の状態になっているか即座に確認します。
  • AUTHORIZE(オーソライズ): このボタンをクリックしてオーソリゼーションウィザードを起動し、未オーソライズの場合は、Ozoneのオーソライズを行います。
  • MORE INFORMATION(更なる情報): iZotopeカスタマーケアーのオーソライズに関するページが表示されます。

スペクトラムのオプション項目

SpectrumのオプションタブにてOzoneのスペクトラムアナライザーのメーターに関するオプションを設定します。

  • FILL SPECTRUM(スペクトラム全体表示): これを選択するとリアルタイムのスペクトラムが線状ではなくソリッドなグラフ上に表示されます。このオプションにより、リアルタイムのスペクトラムにピークホールドのスペクトラムとの違いを持たせることができます。
  • SHOW PEAK HOLD(ピークホールドを表示): Ozoneがスペクトラムのピークをホールドするか否かをトグルします。
  • SPECTRUM TYPE(スペクトラムタイプ): 以下の4種類からスペクトラムの種類を選択することができます:
    • LINEAR(リニア): スペクトラムの計算点を繋いだ連続的な線。
    • 13 OCTAVE(オクターブ三分割): オクターブを三等分に分割してスペクトラムを表示します。スペクトラムのバンド毎に個別に分割されますが、このオプションは特に低周波数帯での解像度に秀でています。
    • CRITICAL(臨界表示): スペクトラムのバンドを人間の聴覚に応じて分離します。各バンドは周波数の中で我々が類似していると感じる音にまとめて表示されます。
    • FULL OCTAVE(フルオクターブ): スペクトラムを1オクターブの幅に分割します。画面サイズによりスペクトラムアナライザーの画面を調整し、モニターのサイズに応じた最適な画面サイズにすることができます。
  • WINDOW(画面タイプ): スペクトラムの画面タイプを選択します。大概はデフォルトの画面タイプが適しているといえますが、多種多様なタイプを選択することができます。振幅と周波数の解像度は選択する画面タイプにより異なります。
  • PEAK HOLD TIME(ピークホールド時間): ここでピークホールド時間をミリ秒から無限まで特定の時間長に設定します。スペクトラムをクリックすることによりピークのリセットを行うことができます。
  • AVERAGE TIME(平均時間): この設定状況に応じてスペクトラムが平均化されます。眺めの平均時間はミックスの全体的な音像バランスを把握するのに適しており、平均時間が短い程リアルタイムに近い表示となります。
  • OVERLAP(オーバーラップ): スペクトラムのアップデート頻度を設定します。オーバーラップの回数が高いと、CPU使用率の増加と引き換えに、スペクトラムの更新頻度が高くなります。

EQのオプション項目

  • SHOW SPECTRUM(スペクトラムを表示): イコライザー曲線の下にリアルタイムのスペクトラムアナライザーを表示させる場合はここをチェックします。 これはミックスの周波数バランスや、EQの適用により起こる変化を表示するのに便利な機能です。
  • SHOW MUSICAL UNITS(音楽ユニットを表示): ここがチェックされていると、従来のEQ測定単位であるHzに加え、周波数が音楽ノート(例:A4など)で表示されます。
  • SHOW EXTRA CURVES(追加曲線を表示): ここをチェックすると、位相ディレイ、位相特性、そしてグループディレイが表示されます。
  • SOFT SATURATION(軽度サチュレーション): このボタンをチェックすると、オーディオ素材がオーバーロードするポイントまでブーストされた際、デジタル式の耳障りなオーバーロードではなく、アナログ式の許容性のある軽度のサチュレーションを引き起こすようになります。
  • BUFFER SIZE(バッファサイズ): イコライゼーションの適用に応じてOzoneの使用するメモリバッファの大きさをサンプル数で設定します。
  • FREQUENCY RESOLUTION(周波数解像度): イコライザーの調整可能な最小解像度を選択します。
  • 選択肢は次の何れかです:
    • 3 Hz
    • 6 Hz
    • 12 Hz
    • 24 Hz
    • 48 Hz
  • FILTER SIZE(フィルターサイズ): EQモジュールで使用するフィルター設定の斜度を調整します。
  • ALT-SOLO FILTER Q(ALT-SOLOのフィルターQ): Alt-Solo機能使用時の帯域幅(Q)を設定します。

イメージャーのオプション項目

  • PREVENT ANTIPHASE(逆位相防止): ここがチェックされていると、イメージャーはステレオ信号がモノに合算された際の位相相殺に繋がりかねない設定を自動的に防止します。
  • VECTORSCOPE DETECTION METHOD(ベクタースコープの検知方法): ベクタースコープの使用する振幅検知方法を以下より選択します:
    • PEAK(ピーク): このオプションが有効になっていると、Ozoneの検知回路は入力信号のピーク値を見るようになります。一般的に、これは音楽の中の突発的なピークをならす上で便利なモードです。
    • RMS: このオプションが有効になっていると、Ozoneの検知回路は入力信号の平均レベルを見るようになります。RMS検知は、音像の性質を変えることなく全体的なボリュームレベルを増加させたい時に便利なモードです。
    • ENVELOPE(エンベロープ): エンベロープモードはRMSモードと類似する動作をしますが、幾つかの鍵となる利点が備わっています。RMSとは違い、真正エンベロープモードは全ての周波数で同一のレベルを作り出します。
  • CROSSOVER TYPE(クロスオーバーの種類): デジタルリニア位相クロスオーバー、アナログクロスオーバー、Ozoneハイブリッドクロスオーバーの何れかを選択します。
    • アナログ: クロスオーバーは自然なアナログ的音像を実現します。
    • デジタル: クロスオーバーはより平明な音像を実現します。
    • ハイブリッド: クロスオーバーは、精緻なクロスオーバー点を維持しつつアナログクロスオーバーの持つ温かい音像特性を持ちながらも、他のアナログクロスオーバーに見られる位相ディストーションや周波数ディストーションを軽減するのに完璧なIIRアナログクロスオーバーの復刻版です。
  • CROSSOVER BUFFER SIZE(クロスオーバーのバッファサイズ): イメージャーモジュールのクロスオーバーが使用するデジタルオーディオバッファの値を設定します。
  • CROSSOVER Q(クロスオーバーのQ): Digitalモードでは、イメージャーモジュールのクロスオーバー点の帯域を手動で設定することができます。Qの値が高いと、タイトなクロスオーバーとなり、Qの値が低いとバンド間の推移が緩やかになります。

I/Oのオプション項目

  • ENABLE METERS(メーター有効化): ここをチェックしてOzoneのマスターI/Oセクションのメーターを有効にします。チェックされていないとメーターは表示されません。
  • SHOW PEAK HOLD(ピークホールドを表示): 読み込んだオーディオファイルにピークが発生した時にマスターI/Oメーターにピークホールドを表示させる場合はここをチェックします。
  • DETECT TRUE PEAKS(真正ピークの検知): デフォルトではI/Oメーターの警告灯はデジタル領域で発生したクリッピングのみを表示します。デジタルからアナログへの変換を行う際の信号を正確に計測したい場合は、ここをチェックします。
  • ENABLE LEGACY AUTO MATCH EFFECTIVE GAIN BEHAVIOR(レガシーの自動マッチ効果ゲイン動作を有効化):
    • チェックされている時の動:作: Ozoneが使用されていると、マルチバンドダイナミクスやラウドネスマキシマイザーなどにより、知覚されるミックスの全体的な音量に影響を及ぼすことがあります。このため、“Ozoneがオン”の状態と“Ozoneバイパス”状態の比較が困難になります。しかし“Automatically Match Effective Gain When Bypassed”機能がこの問題を解消します。Ozoneは全てのアクティブなモジュールにより、どれだけ知覚的なラウドネスが追加されているかを検出し、Ozoneがバイパス状態になった際は、その分量を自動的に付加します。Ozoneをバイパスにすると、ゲインは自動的に調整されますので、同じ音量でOzoneがオンの状態とオフの状態のA/B比較をすることができます。このゲイン処理はOzoneがバイパス状態のときのみ適用されるものであり、もちろん、実際にOzoneがバイパスにならない限り適用されません。
      • 注: プラグイン版のOzoneを使用する際、ホストアプリケーションでOzoneをバイパスすると、この機能は作用しない可能性があります。ホストアプリケーションがバイパスされていることを告げた場合、この機能は作動し、OzoneのBypassボタンも自動的に押された状態に変わります。ホストアプリケーションがバイパスされていると告げない場合、Ozoneは状況を判断することができず、この機能は作用しません。
    • チェックされていない時の動:作: このオプションが無効の場合、I/OセクションのGain Match機能が作動し、ドライの信号のゲインに合わせるべく、出力ゲインのスライダーが自動調整されます。レベルが自動調整されると、出力フェーダーは色が青に変わります。これはOzoneによる効果をA/B比較するのに便利です。レガシーの自動ゲインとは動作が異なりますので、ゲインマッチは常に有効にするのではなく、必要に応じて入れたり切ったりすることを推奨します。この動作はOzoneの出力に影響を与えます。
  • METER TYPE(メータータイプ): Ozone 8では以下の異なるオーディオモニタリングの種類からI/Oメーターのピーク表示方法を選択することができます:
    • RMS: RMS(実効値)はソフトウェアベースで行うアナログ型のレベルメーターです。異なる統合時間の使用により、一般的なVUメーターやPPMメーターを模すことができます。RMSメーターは短時間に於ける平均レベルを表示します。通常、RMSメーターは全体的な音量からピークを平均化しているため、その数値は同等のPPMメーター(デジタル/アナログ)と比較すると低くなります。
    • PEAK: ピークメーターは“detect inter-sample peaks”の設定により、瞬時の最大サンプル値か、あるいはアナログ波形のピーク値を表示する早いメーターです。クリッピングの可能性がある状況でピークをトラッキングする場合は、ピークメーターが最も適しています。
    • RMS+PEAK: これはRMSとピークが統合されたメーターです。このメーターでは低く明るいバーで平均レベル(RMS)を示し、高く暗いバーでピーク値を示します。また、バーの上にある動く線で直近のピーク値またはピークホールドを表示します。
    • K-SYSTEM: Ozone 8はピークとRMAを同時に表示するボブ・カッツのKシステム式メーターをサポートします。
    • MOMENTARY: これは400ミリ秒あたりのラウドネスから算出された測定値を表示するメーターです。
    • SHORT TERM: これは3秒あたりのラウドネスから算出された測定値を表示するメーターです。
    • INTEGRATED: これは不定時間あたりのラウドネスから算出された測定値を表示するメーターです。
  • SCALE(尺度): ここではI/Oメーターのレンジと尺度を設定します。
    • dB (リニア): -60 dBから0の間でリニア形式にて表示されるデシベル尺度
    • dB (ノンリニア): ノンリニア形式で表示されるフルデシベル尺度(dBfs)
    • BS.1771: ITUにより推奨される-45 LUFSから-14.0 LUFSで表示されるラウドネス尺度
    • EBU +9: EBUがデフォルトとする-41.0 LUFSから-14.0 LUFSで表示されるラウドネス尺度
    • EBU +18:ラウドネス幅の広い素材を使用する際にEBUにより推奨される-59.0 LUFSから-5.0 LUFSで表示されるラウドネス尺度
      • 注: LUFSはラウドネス・ユニット・フルスケールの意であり、1 LUFS = 1 dBとなる。
  • SOURCE(ソース): メーターにフィードされるオーディオ素材を選択します。選択肢は以下の通りです:
    • Stereo
    • Mid/Side
      • デフォルトではI/Oメーターはオーディオのステレオミックスのレベルを表示します。しかしながら、Mid/ Sideプロセッシングを実施する場合は、中央と両端の全体的なレベルを個別に表示する方が便利なことがしばしばあります。I/OメーターがMid/Sideモードに設定されていると、メーター上には、ステレオ方式に則った形で左右のチャンネルの信号は表示されなくなります。その代わり、左側のメーターには中央の信号全体のレベルが表示され、右側のメーターには両端の信号全体のレベルが表示されます。左右のスライダーは引き続き左右のチャンネルのゲインをコントロールしますが、Mid/Sideは引き続き、I/Oオプションメニューで定められた種類と尺度に則り表示されます。
  • PEAK HOLD TIME(ピークホールド時間): ピークとして認識される上で必要となるデジタルフルスケール超過後の連続サンプル数を設定します。選択肢は以下の通りです:
    • 5
    • 250
    • 500
    • 1,000
    • 5,000
    • Infinite(無限)
  • INTEGRATION TIME(統合時間): ここではRMS計算のための統合時間を設定します。多くのRMSメーターでは、統合時間は300ミリ秒前後に設定されます。
    • 10 ms
    • 50 ms
    • 300 ms (VU)
    • 1,475 ms
    • 2,650 ms
    • 3,825 ms
    • 5,000 ms
  • READOUT(読み出し): メーターのピークホールドセクションに表示される値を、現在のピーク値(current)にするか、オーディオファイルの中で発生した最大値(max peak)か選択します。