トリマーの使用
[トリマー]ウィンドウの表示/非表示を切り替えるには、[表示] > [ウィンドウ] > [トリマー]の順に選択します。[トリマー]ウィンドウによって、トラック上のイベントの配置可能なメディアの一部を選択できます。
サブクリップも[トリマー]ウィンドウで作成できます。サブクリップは、メディア ファイルのマーカーとリージョンの概念を拡張します。つまり、マーカーやリージョンをメディア ファイルに保存して、対象となる領域を示すように、サブクリップを作成してメディア ファイルの一部をマークできます。サブクリップは、[プロジェクト メディア]ウィンドウで利用できます。また、リバース クリップとして作成可能なので、タイムライン上で逆方向に再生するイベントを作成できます。
メディア ファイルを[トリマー]ウィンドウに配置すると、前にメディア ファイルに保存されたすべてのリージョンやマーカーが、トリマーで表示されます。
ヒント:
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トリマーでマルチチャンネル オーディオ ファイルを開く場合は、[トリマー]ウィンドウに表示するチャンネルを選択できます。具体的には、波形表示を右クリックし、ショートカット メニューから[チャンネル]を選択して、サブメニューからコマンドを選択します。
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トリマーでマルチストリーム オーディオ ファイルを開く場合は、[トリマー]ウィンドウに表示するストリームを選択できます。具体的には、波形表示を右クリックし、ショートカット メニューから[ストリーム]を選択して、サブメニューからストリームを選択します。
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[ビデオ プレビュー]ウィンドウを更新せずに[トリマー]ウィンドウを編集する場合は、[トリマー]ウィンドウでメディア ファイル右クリックし、[ビデオをプレビュー ウィンドウに表示]コマンドをオフにします。
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ルーラー、スクロールバー、ズーム コントロールを表示するスペースが十分でない場合、これらは表示されません。ビデオ モニタとトリマーのタイムラインの間にある水平分割バーをドラッグすると、タイムラインの高さを調整できます。
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スクロールバーが表示されていない場合、波形のズーム インまたはズーム アウトはできません。
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[トリマー]ウィンドウが狭すぎてツールバーにすべてのボタンを表示できない場合、表示されていないボタンは[その他のボタン]ドロップダウン リストに表示されます。
Windows エクスプローラ、Vegas Pro のエクスプローラ、または[プロジェクト メディア]ウィンドウから、[トリマー]ウィンドウにファイルをドラッグします。この方法は、メディア ファイル全体をトラックに配置するよりも便利な場合があり、イベントを編集できます。
ヒント:
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[ユーザー設定]ダイアログ ボックスの[全般]タブで[メディア ファイルをダブルクリックすると、トラックではなくトリマーにロードされる]チェック ボックスをオンにすることで、自動的にファイルを[トリマー]ウィンドウにロードできます。このチェック ボックスをオンにすると、Vegas Pro のエクスプローラ、メディア マネージャ、または[プロジェクト メディア]ウィンドウでメディア ファイルをダブルクリックした際に、イベントが作成されません。代わりに、[トリマー]が表示されて、使用するファイルの一部を選択できます。詳しくは、次を参照してください"[ユーザー設定]-[全般]タブ"
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サブクリップの作成に使用した元のメディア ファイルをトリマーで開く場合は、サブクリップを[プロジェクト メディア]ウィンドウで右クリックし、ショートカット メニューから[トリマーで親メディアを開く]を選択します。
イベントを右クリックして、ショートカット メニューで[トリマーで開く]を選択します。
サブクリップの作成に使用した元のメディア ファイルをトリマーで開く場合は、イベントを右クリックし、ショートカット メニューから[トリマーで親メディアを開く]を選択します。
現在のイベントの内容だけではなく、メディア ファイル全体が、トリマーで開かれます。
トリマーで編集するときは、[ビデオ プレビュー]ウィンドウまたはトリマー内のビデオ モニタで、ビデオを表示することができます。
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[ビデオ プレビュー]ウィンドウでトリマーのカーソル位置を表示するには、[トリマー]ウィンドウでメディア ファイルを右クリックし、[ビデオ モニタの表示]が選択されていないことを確認してから、[ビデオをプレビュー ウィンドウに表示]を選択します。
[トリマー]ウィンドウのカーソル位置でクリックすると、カーソル位置のフレームが[ビデオ プレビュー]ウィンドウに表示され、[トリマー]ウィンドウのトランスポート コントロールが[ビデオ プレビュー]ウィンドウで現在のファイルを再生します。
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[トリマー]ウィンドウで専用のビデオ モニタを表示するには、[トリマー]ウィンドウでメディア ファイルを右クリックして、[ビデオ モニタの表示]を選択します。ビデオ モニタがオンになったら、[トリマー]ウィンドウでメディア ファイルをクリックし、[ビデオ フレームの表示]を選択して、トリマーのタイムラインでビデオ フレームを表示または非表示にできます。
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トリマーのカーソル位置を外部モニタで表示するには、[外部モニタでトリミング]ボタン
をクリックします。
トリマーと[ビデオ プレビュー]ウィンドウで外部モニタが有効になっていると、フォーカスによって外部モニタに送信されるソースが決定されます。[トリマー]ウィンドウ内でマウス ボタンをクリックすると、そのビデオが外部モニタに送信されます。タイムラインまたはトラック リストでクリックすると、そのビデオが外部モニタに送信されます。
[ビデオ フレームの表示]がオンになっている場合は、[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら[↑]キーを押すと、ビデオにより多くのスペースが与えられます。[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら[↓]キーを押すと、オーディオにより多くのスペースが与えられます。また、オーディオまたはビデオのタイムラインを右クリックし、ショートカット メニューから[ビデオを高くする]、[オーディオを高くする]、または[ビデオとオーディオを同じ高さにする]を選択することもできます。
トリマーでマルチチャンネルまたはマルチストリーム オーディオの操作を行っている場合、イベントの作成時に、マルチチャンネル/マルチストリーム オーディオをタイムラインに追加するかどうかを指定することができます。
トリマーでオーディオ波形を右クリックし、[すべてのストリームとチャンネルを使用]を選択すると、Vegas Pro でどのオーディオ ストリームおよびチャンネルを使用するかを決定できます。
[すべてのストリームとチャンネルを使用]が選択されていなければ、トリマーに表示されるストリームとチャンネルだけがタイムラインに追加されます。
[ユーザー設定]ダイアログ ボックスの[全般]タブの[ステレオをデュアルモノラルとしてインポートする]チェック ボックスがオンの場合、2 チャンネル オーディオ ファイルは、別々のトラックに別々のモノラル オーディオ イベントとしてタイムラインに追加されます。詳しくは、次を参照してください"[ユーザー設定]-[全般]タブ"
オーディオ イベントはグループ化され、メディアの追加によって作成されたトラックは左右にパンされます。トリマーの波形を右クリックして、[チャンネル]を選択し、サブメニューからコマンドを選択すると、そのイベントで使用するチャンネルを選択できます。
[トリマー]ウィンドウでビデオ ファイル内を移動すると、カーソルの下部にサムネイル画像として、カーソルがある時間のフレームが正確に表示されます。[←]キーおよび[→]キーを使用すると、フレーム レベルで編集できます。
また、[前のフレーム]ボタン
と[次のフレーム]ボタン
をクリックすると、[トリマー]ウィンドウ内でフレーム間を移動できます。
カーソルを複数のフレームに移動するには、[前のフレーム]ボタンおよび[次のフレーム]ボタンをクリックして押したままにします。
次のアクションから任意のものを実行して、[トリマー]ウィンドウでデータを選択します。
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トランスポート コントロールを使用して、メディア ファイルを再生します。I または [ を押して、選択の開始位置をマークし、O または ] を押して、選択の終了位置をマークします。
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[トリマー]ウィンドウでドラッグし、データの範囲を選択します。
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選択の開始と終了のタイムコードが既知の場合は、[トリマー]ウィンドウの下部のボックスをダブルクリックして、タイムコード値を入力します。
メディアのオーディオまたはビデオ部分だけを選択するには、その部分を右クリックしてショートカット メニューから[オーディオのみ選択]または[ビデオのみ選択]するか、[Tab]キーを押すか、または[Shift]キーを押しながら[Tab]キーを押して、[オーディオのみ選択]、[ビデオのみ選択]、または[ビデオとオーディオの選択]を切り替えることができます。
トリマーのショートカット メニューで[ビデオ フレームの表示]がオンになっている場合は、[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら[↑]キーを押すと、ビデオにより多くのスペースが与えられます。[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら[↓]キーを押すと、オーディオにより多くのスペースが与えられます。また、オーディオまたはビデオのタイムラインを右クリックし、ショートカット メニューから[ビデオを高くする]、[オーディオを高くする]、または[ビデオとオーディオを同じ高さにする]を選択することもできます。
[ユーザー設定]ダイアログ ボックスの[全般]タブの[ステレオをデュアルモノラルとしてインポートする]チェック ボックスがオンの場合、2 チャンネル オーディオ ファイルは、別々のトラックに別々のモノラル オーディオ イベントとしてタイムラインに追加されます。詳しくは、次を参照してください"[ユーザー設定]-[全般]タブ"
オーディオ イベントはグループ化され、メディアの追加によって作成されたトラックは左右にパンされます。トリマーの波形を右クリックして、[チャンネル]を選択し、サブメニューからコマンドを選択すると、そのイベントで使用するチャンネルを選択できます。
タイムラインへの選択のドラッグ
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[トリマー]ウィンドウで、メディア ファイルを開きます。
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使用するファイルの一部を選択します。
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選択を対象となるトラックにドラッグします。選択がトラック上の新しいイベントになります。メディア ファイルに、オーディオとビデオの両方が含まれる場合、それぞれ別のトラックに配置されます。
スリー ポイント編集
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[トリマー]ウィンドウで、メディア ファイルを開きます。
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選択範囲を作成するメディア ファイルでインとアウトのポイントをマークします。
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トリマーの[再生]ボタン
をクリックして再生を開始するか、トリマーのタイムライン上でクリックし、カーソルを置きます。
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[ または I を押して、選択の開始をマークします。
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] または O を押して、選択の終了をマークします。
また、タイムラインの 2 つのポイントと、トリマーの 1 つのポイントを選択しても、スリーポイント編集を行えます。このモードでは、リップル編集は適用されません。
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カーソルを、イベントを追加するタイムラインに配置します。
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[カーソルの後にタイムラインを追加]ボタン
をクリックして、現在選択されているトラックで、選択した範囲をカーソル位置の後に挿入します。または、[カーソルの前にタイムラインを追加]ボタン
をクリックして、選択した範囲をカーソルの前に挿入します。
フォーポイント編集(トリマーの選択を使用して、タイムラインの選択に合わせる)
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[トリマー]ウィンドウで、メディア ファイルを開きます。
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使用するファイルの一部を選択します。
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トリマーの選択範囲を使用する部分を、タイムライン上で選択します。
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[合わせる]ボタン
をクリックします。トリマーの選択範囲は、タイムラインの選択範囲に応じて時間圧縮されるか、ストレッチされます。
タイムライン イベントをトリマーの選択で上書きする
トリマーは、標準ではタイムライン上でパンチイン編集を行います。つまり、タイムラインにメディアを追加すると、トリマーによって作成されたイベントが、タイムライン上の既存のイベントにオーバーレイされます。元になったイベントを変更せずに、トリマーで作成したイベントを削除または移動することができます。
トリマーからイベントを作成するときにタイムラインのコンテンツを置換するには、[タイムラインの上書きを有効にする]ボタン
を選択します。[タイムラインの上書きを有効にする]が選択されている場合は、リップル編集は使用できません。
[トリマー]の上部にあるドロップダウン ボックスが、[トリマー]で開かれたファイルとイベントを一覧表示します。
最近使用されたファイルを開くには、ファイル名をトリマー履歴のドロップ ダウン リストから選択します。
リストをソートするには、[トリマー履歴のソート]ボタン
をクリックします。ドロップダウン リストに表示されているファイルをアルファベット順でソートします。アルファベット順と逆にソートする場合は、[Ctrl]キーを押しながら、[トリマー履歴のソート]ボタンをクリックします。
リストをクリアするには、[トリマー履歴のクリア]ボタン
をクリックします。履歴のドロップダウン リストのすべてのファイルが削除されます。
リストから 1 つのファイルのみを削除するには、[トリマー履歴から現在のメディアを削除]ボタン
をクリックします。メディア ファイルがトリマー履歴のドロップダウン リストから削除され、[トリマー]ウィンドウが空白になります。
マーカーまたはリージョンの追加
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カーソルを配置し、[トリマー]ウィンドウで選択をします。
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[M]キーを押して(または、[マーカーの挿入]
をクリックして)マーカーを配置するか、[R]キーを押して(または、[リージョンの挿入]
をクリックして)リージョンを配置します。
トリマー マーカーとリージョンは、タイムラインのマーカーおよびリージョンと同じように機能します。
トリマー マーカーとリージョンの保存
[マーカー/リージョンの保存]ボタン
をクリックします。トリマーのすべてのマーカーとリージョンは、ファイルに保存されます。
マーカーとリージョンをファイルに自動的に保存する場合、[ユーザー設定]ダイアログ ボックスの[全般]タブの[トリマーのマーカーとリージョンをメディア ファイルと一緒に自動的に保存する]チェック ボックスをオンにします。詳しくは、次を参照してください"[ユーザー設定]-[全般]タブ"
注:
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読み取り専用のファイルや、Vegas Pro がレンダリングできないファイルの種類には、マーカーとリージョンを保存できません。マーカーとリージョンを保存できない場合、[マーカー/リージョンの保存]ボタンは使用できません。
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選択されたファイルの種類がマーカーを保存できない場合は、Vegas Pro は、メタデータを .sfl 拡張子(メディア ファイルと同じベース名を使用)の付いた外部ファイルに保存します。
イベント内のメディア マーカーおよびリージョンの表示
[表示]メニューから、[イベント メディア マーカー]を選択すると、メディア ファイルに保存されているマーカー(XDCAM エッセンス マークを含む)とリージョンの表示を切り替えることができます。これらのマーカーは、メディア ファイルを参照しているイベントのタイムラインに表示されます。
メディア マーカーとリージョンは、イベント内では編集できませんが、[トリマー]ウィンドウや外部オーディオ エディタでマーカーやリージョンを編集すると、イベントに変更内容が反映されます。
[トリマー]ウィンドウに表示されたメディア マーカー/リージョン
イベントに表示されたメディア マーカー/リージョン
ヒント:
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イベントのマーカー ラベルの表示を切り替えるには、[表示]メニューの[イベント メディア マーカー]を選択し、サブメニューから[マーカー ラベルの表示]を選択します。
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メディア マーカーが表示されている場合は、カーソルを配置するスナップ ポイントとして使用できます。また、[オプション]メニューで[マーカーにスナップ]を選択している場合は、エッジ トリミング用のスナップ ポイントとして使用できます。メディア ファイルのフレーム レートがプロジェクトのフレーム レートと一致していない場合は、スナップの後でフレーム クオンタイズが行われます([オプション]メニューで[フレーム単位にクオンタイズ]が選択されている場合)。詳しくは、次を参照してください"スナップを有効にする"および"フレームに合わせてクオンタイズ"
オーディオ波形を右クリックし、[オーディオ エディタで開く]をクリックして、選択したオーディオ エディタを起動し、オーディオ イベントまたはファイルのオーディオ部分を開きます。
デフォルトのサウンド エディタを変更するには、[ユーザー設定]ダイアログ ボックスの[オーディオ]タブの[使用するオーディオ エディタ]ボックスの横の[参照]ボタンをクリックします。
サブクリップの作成
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[トリマー]ウィンドウで選択範囲を作成します。
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[サブクリップの作成]ボタン
をクリックします。[サブクリップの作成]ダイアログ ボックスが表示されます。
イベントの一部のみを再生するようにイベントがトリミングまたは分割されている場合は、タイムラインのイベントを右クリックしてショートカット メニューで[サブクリップの作成]を選択し、メディア ファイルの該当部分を使用してサブクリップを作成することもできます。
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[名前]ボックスに、[プロジェクト メディア]ウィンドウでサブクリップの特定に使用する名前を入力します。デフォルトで、ファイル名にサブクリップ番号が追加されます。
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サブクリップをプロジェクトに追加した際に逆方向に再生する場合、[逆方向]チェック ボックスをオンにします。
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[OK]をクリックして、サブクリップを作成します。[プロジェクト メディア]ウィンドウ経由でサブクリップからイベントを作成できます。
サブクリップの親メディアでの選択
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[プロジェクト メディア]ウィンドウでサブクリップを右クリックし、ショートカット メニューで[トリマーで開く]をクリックします。
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[トリマー]ウィンドウを右クリックし、サブメニューから[親メディアの選択]を選択します。サブクリップの元のメディア ファイルがトリマーで開かれ、サブクリップを表すメディアの一部が選択されます。
サブクリップの作成に使用した元のメディア ファイルをトリマーで開く場合は、タイムライン上でイベント(または[プロジェクト メディア]ウィンドウでサブクリップ)を右クリックし、ショートカット メニューの[トリマーで親メディアを開く]を選択します。
[トリマー]ウィンドウを右クリックし、ショートカット メニューから[スナップショットをクリップボードにコピー]選択すると、現在のフレームをクリップボードにコピーできます。
[トリマー]ウィンドウを右クリックし、ショートカット メニューから[スナップショットをファイルに保存]選択すると、現在のフレームをイメージ ファイルとして保存できます。
[スナップショットをファイルに保存]ダイアログ ボックスが表示され、ファイルの保存形式や保存先を選択できます。ファイルは自動的に[プロジェクト メディア]ウィンドウに追加されます。
[ユーザー設定]ダイアログ ボックスで[全般]タブの[メディア ファイルをダブルクリックすると、トラックではなくトリマーにロードされる]チェック ボックスをオンにすることで、自動的にファイルを[トリマー]ウィンドウにロードできます。詳しくは、次を参照してください"[ユーザー設定]-[全般]タブ"
このチェック ボックスをオンにすると、Vegas Pro のエクスプローラまたは[プロジェクト メディア]ウィンドウで、メディア ファイルをダブルクリックした際に、イベントが作成されません。代わりに、[トリマー]が表示されて、使用するファイルの一部を選択できます。