オーディオ パン モード

ステレオ オーディオ トラック、5.1 サラウンド トラック、またはバスをパンする場合は、フェーダー ハンドル(またはサラウンド パン)を右クリックし、パンの種類を選択して、パン モデルを変更します。

新しいトラックにデフォルトのパンの種類を設定する場合は、トラックのパンの種類を設定し、[デフォルト トラック プロパティの設定]ダイアログ ボックスを使用して、そのトラックのパンの種類をデフォルトとして設定します。詳しくは、"デフォルト トラック プロパティの設定"を参照してください。

選択されたパン モードは、トラック レベルのパン エンベロープでも使用されます。詳しくは、"オーディオ トラック オートメーション"

モード

説明

チャンネルの追加

このモードは、ステレオ ファイルをパンするときに特に便利です。ステレオ フィールドを横切るようにパンすると、ステレオ イメージはスピーカー間を横切るように現れます。どちらかのチャンネルに向けてパンしていくと、そのチャンネルに反対側のチャンネルからの信号が追加されていき、最後には両方のチャンネルの信号が 1 つのチャンネルに最大音量で出力されます。

このモードではリニア パン カーブが使用されます。

チャンネルが追加されるときにクリッピングが発生することがあります。[マスタ バス]ウィンドウのメーターを確認して、トラック ボリュームを調整してください。

バランス(0 dB センター)

バランス(-3 dB センター)

バランス(-6 dB センター)

ステレオ プロジェクトの場合、このモードはステレオ音源のチャンネルの相対的な信号レベルを調整するときに便利です。センターからいずれかのチャンネルにパンすると、反対側のチャンネルは指定したセンター値(0 dB -3 dB または -6 dB)から -∞ まで減衰します。パンした信号は、指定したセンター値(0 dB -3 dB または -6 dB)から 0 dB まで増幅されます。

このパン モードではリニア パン カーブが使用されます。

例えば、右方向に完全にパンすると、ライト チャンネルでは 0 dB で再生され、レフト チャンネルでは再生されません。センターにパンすると、各チャンネルは指定したセンター値(0 dB -3 dB または -6 dB)まで減衰されます。左方向にパンすると、レフト チャンネルでは 0 dB で再生され、ライト チャンネルでは再生されません。

[バランス(0 dB センター)]設定を使用すると、センターにパンしたときにゲインやカットが適用されないため、センターを大きくすることができます。

[バランス(-3 dB センター)]設定を使用すると、センターにパンしたときに -3 dB カットが適用されます。

5.1 サラウンド プロジェクトのパンも、同じ規則に従います。つまり、5.1 サラウンド プロジェクトでセンターから任意のチャンネルにパンするに従って、そのチャンネルの信号は、指定したセンター値から 0 dB まで増幅されます。反対側のチャンネルの信号は、指定したセンター値から -∞ まで減衰されます。

コンスタント パワー

このモードはモノラル音源をパンするときに便利です。このモードでは、チャンネル間をパンするときに音量が維持されます。

ステレオ ファイルを 100% R にパンすると、メディア ファイルのライト チャンネルのみが再生され、このチャンネルが両出力チャンネルに送られます。続けて左にパンすると、レフト チャンネルが徐々に出力に追加され、ライト チャンネルは徐々にフェード アウトして、スライダが 100% L に達すると、両出力チャンネルからレフト チャンネルのみが聞こえるようになります。

メディア ファイルを右方向、5.1 サラウンド プロジェクトのフロント チャンネルとリア チャンネルの中間に完全にパンした場合、メディア ファイルのライト チャンネルのみが再生され、このチャンネルはフロントの右とリアの右の出力チャンネルに送られます。左にパンすると、レフト チャンネルは徐々に出力に追加され、ライト チャンネルは徐々にフェード アウトしていき、最後にはレフト チャンネルのみがフロントの左とリアの左の出力チャンネルに送られます。

フィルム

このモードでは、コンスタント パワー モデルを使用して、5.1 サラウンド プロジェクトの隣接するスピーカー間でパンできます。このモードは映画館スタイルのスピーカー配置に最適化されています。ステレオ プロジェクトの場合、フィルム モードはコンスタント パワーと同じ機能を果たします。

パン ポイントをセンター スピーカーにパンすると、サウンドはフロント スピーカーとリア スピーカーに拡散されます。トラックをセンター スピーカーに完全にパンすると、フロント スピーカーとリア スピーカーからの出力はなくなります。

パン ポイントをサラウンド パンの中央にドラッグすると、信号はすべてのスピーカーに送られます。

1 つのスピーカーに完全にパンすると、一部の信号が反対側のスピーカーにミックスされるのが分かります。これは、理想的なサラウンド スピーカーの配置がサラウンド パンの表示と一致しないためです。例えば、フロントレフト スピーカーにパンすると、リアレフト スピーカーに低レベルの信号が発生します。

フロントレフト スピーカーの理想的な配置は中央の 30° 左ですが、サラウンド パンのスピーカーは中央の 45° 左に配置されています。中央の 45° 左のパンを再現するには、信号はフロントレフト スピーカーとリアレフト スピーカーの間でパンする必要があります。